日本の教育制度について
■日本の高等教育は、初等教育(小学校6年)および中等教育(中学校3年、高等学校3年) の12年間を終了してから始まります。留学生が入学可能な高等教育機関としては、①高等専門学校、②専修学校(専門課程)=専門学校、③短期大学、④大学、⑤大学院の5つがあり、国立、公立、私立に大別されます。
■日本の高等教育機関では、4月から翌年3月までを1学年とし、前期(4月~9月)、後期(10月~3月)の2学期制としているところが多いですが、秋入学の制度(9月または10月に入学する制度)を持つ学校もあります。休みの期間は通常、夏(7月下旬~1月上旬) 、春(2月~3月)の年3回です。
日本語教育機関
日本の高等教育期間では、基本的に全ての学科について、日本語で授業が行われています。学校の授業についていくための日本語を取得するには、日本語能力試験の1級か2級程度の能力が必要です。これは600~900時間以上勉強したレベルといわれています。自分の国で勉強して、そのレベルまで達するには個人差がありますが、何年もかかることもあるでしょう。日本で集中して勉強しても1年か2年勉強する必要があります。
大学
正規課程の修業年限は4年、医学、歯学、一部の薬学及び獣医学の場合は6年です。
大学によっては、非正規である聴講生、科目等履修生の制度があります。
学位取得や長期の研究を目的とした留学のほかに、学位取得を目的としない短期留学の制度もあります。
短期大学
短期大学の修業年限は普通2年ですが、医療技術・看護のように3年のものもあります。
大学が、学術的な原理や理論の研究、教育を中心としているのに対して短期大学は社会に出て直接実地に役立つ技能を身につけさせる教育に重点をおいています。短期大学のうち、約3分の1が女子短期大学であり、また、人文系、家政系、教育系及び社会系の学科が半数以上を占めています。
日本の大学に入学するには
日本の大学に入学するためには次の条件のうちどれかを満たす必要があります。
- 外国において12年の学校教育(中等教育を終了している要件を含む)を終了している者。
- 中等教育機関を10年または11年で卒業した場合、文部科学省によって「準備教育課程」として指定された機関を修了した学生で18歳に達した者。
- 日本の「高等学校卒業程度認定試験」に相当する各国の認定試験の合格者。
- 大学等への入学に関し、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者。
- 国際バカロレア資格、ドイツのアビトゥア資格を有する者で18歳に達した者。
- 国際的な評価団体(WASC、ACSI、ECIS)の認定を受けた外国人学校の12年の課程を修了した者で、18歳に達した者。
- 大学等において、個別の入学資格審査により、高校を卒業した者と同等以上の学力があると認められた者で、18歳に達した者。
出願に必要な書類
各大学によって異なりますが、一般的には次の通りです。
- 入学願書
- 履歴書
- 高校の卒業(見込み)証明書
- 高校の成績証明書
- 出身高校の校長または教諭の推薦状
- 健康診断書
- 写真
- 外国人登録原票記載事項証明書(国内在住の場合)
- (保証人関係書類)
* 詳しくは志望校に直接問合せましょう。
入学試験
以下のいつくかを組み合わせて行われることが多いです。
- 書類審査
- 学力検査
- 面接
- 小論文・作文
- その他の学力・適性に関する検査
- 日本語留学試験
- 日本語能力試験
- 大学入試センター試験
* 大学入試センター試験とは、国立大学や一部の私立大学への日本人志願者(学部)に義務づけられている試験です。留学生に対しては、大部分の大学はこれを免除していますが、一部の大学の学部(主として医学部、歯学部)ではこの試験を受けなくてはいけない場合があります。
JASSO「学校を知る」より引用