Lesson2 か行
蛙の子は蛙(かえるのこはかえる)
子供の才能や性質は親に似るものであるから、凡人の子供はやはり凡人であるという意味。ほめ言葉には使わない。
例)親も子どもも数学が苦手とは、蛙の子は蛙だな。
果報は寝て待て(かほうはねてまて)
幸福の訪れは人間の力ではどうすることもできないから、焦らずに時機を待て、という意味。
例)やるべきことはやったのだからあとは結果を待ちなさい。心配するな。果報は寝て待て、というじゃないか。
学問に王道なし(がくもんにおうどうなし)
学問というものには、手軽に身につける特別な近道はない。
例)毎日繰り返し勉強することが大事だ。学問に王道なしだよ。
勝って兜の緒を締めよ(かってかぶとのおをしめよ)
勝負に勝ったり、事業などで成功したりしても、油断せずに気を引き締めよということ。
例)1回戦に勝ったからといって気を抜くな。勝って兜の緒を締めよというだろう。
気がおけない(きがおけない)
「気をおく」は、心配すると言う意味。その逆の「気がおけない」は、心配する必要がない、と言う意味。
例)気のおけない仲間と年に一度旅行にいくのが楽しみだ。
窮鼠猫を噛む(きゅうそねこをかむ)
追いつめられたネズミは、逆に猫に食いつく。どうしても逃れられない困難な場合に死に物狂いで抵抗すれば、弱いものが強いものを負かすこともある。
例) どんなに優勢でも相手を追い詰めすぎるのは危険だ。窮鼠猫を噛むと言うじゃないか。
口は禍のもと(くちはわざわいのもと)
うっかり言った言葉が思いがけない禍を招くことがある。不用意にものを言ってはならない、という意味。
例)あいつはいつも余計なことをぺらぺらと話してトラブルに巻き込まれている。まったく口は禍のもとだな。
ぐうの音もでない(ぐうのねもでない)
徹底的にやりこめられて、一言も弁解・反論ができない。
例)間違いを指摘されてぐうの音もでない。
犬猿の仲(けんえんのなか)
非常に仲の悪いこと。
例)あの二人は喧嘩をしてからずっと犬猿の仲だ。
芸は身を助ける(げいはみをたすける)
一芸にすぐれていると、困窮したときにそれが生計の助けになる。
例)彼女は夫を亡くした後も、芸は身を助けるで、子どもの頃に習っていたピアノを教えて生活している。
芸術は長く人生は短し(げいじゅつはながくじんせいはみじかし)
人間の命は短いが、優れた芸術作品は作者が死んだ後も、長くその名声や評判を残す
例)200年前に作られたあの曲は今でも多くの人に感動を与えている。まさに芸術は長く人生は短しだな。
紅一点(こういってん)
多くの男性の中に、ただ一人の女性がいること。緑の草むらの中に、ただ一輪赤い花が咲いているという意味。
例)彼女は野球部のマネージャーで部の紅一点だ。
後悔先に立たず(こうかいさきにたたず)
事が終わってから、そのことについて悔やんでも取り返しがつかない、前もってよく考えなさいということ。
例)あの時こうすればよかったとどんだけ思っても後悔先に立たずだ。
郷に入っては郷に従え(ごうにいってはごうにしたがえ)
田舎にはいったら、その田舎のやり方に従う。人は、住んでいる土地の風習に従うのがよろしい。新しい環境に移ったら、それに逆らわないのが世渡りのコツである、という意味。
例)海外で生活するときに大切なのは、郷に入っては郷に従うことだ。
虎穴に入らずんば虎子を得ず (こけつにいらずんばこじをえず)
大きな成果をあげるためには、思い切って冒険をしなければならないことのたとえ。
虎の住む穴(虎穴)に入るような危険を冒さなければ、虎の子のような貴重なものを得ることはできない、ということ。
例)何を悩んでいるんだい?虎穴に入らずんば虎子を得ずというじゃないか。思い切ってやってみろよ。
転がる石に苔は生えず(ころがるいしにこけははえず)
急流の石は流されて転がるので、水ゴケが生えない。一つの所にとどまりっぱなして努力しないと、何も身につかないということ。
例)行動しなければ何も変わらないよ。転がる石に苔は生えずだよ。
金輪際(こんりんざい)
あくまでも。絶対に。断じて。もと、仏教で厚い大地の最下底の金輪のある所の意。
例)金輪際この話はしないでくれ。